医療用ウィッグにもブランドロイヤリティがある?

ブランドロイヤリティという言葉をお聞きになった方もいると思いますが、ブランドロイヤリティとは何かというと、その名前を使って商品を売ったり、あるいはそのブランドの許可を得て製品をつくったりしたときに、メーカーや販売店がブランドの持ち主に支払うネーミング使用料のようなものです。業種や商品にもよりますが、高い使用料では販売価格の20%近くが必要になるものもあります・

ファッション用のウィッグなどは、海外の有名ブランドを輸入して販売するとき、日本の販売代理店などはこのロイヤリティを払っています。当然ですがその分の料金はウィッグの販売価格に上乗せされ、消費者が支払うことになります。

医療用ウィッグの場合、機能性や品質においては海外製品より日本製のほうがレベルが高いという点や市場が小さいということもあって輸入品はめったにありません。しかし特許権などを借りているメーカーはその使用権料を支払うことになります。その費用は最終的に消費者が負担することになります。

「産直思考」でウィッグの購入を考えてみては?

医療用ウィッグであっても販売代理店契約を結んでいたり、特約店契約をしていたりする場合は、契約において何がしかの料金が契約元に支払われています。

このようなことを考えると、よほどのお気に入りでない限り、メーカー直の製品を購入したほうがいいということがわかります。医療用ウィッグでいうならば、工房でつくってコツコツ売っているようなところです。直接販売ですから価格に転嫁されるような余分な費用はかかっていません。

また大手の一般的な医療用ウィッグは、新聞・雑誌、テレビ・ラジオなどの広告に莫大な費用を投入しています。ワンクール(3ヵ月単位・季節ごと)に、数十億円を投じているメーカーも少なくありません。

それだけではなく、店舗運営費・維持費、人件費、株式市場に上場している会社になると、年間の必要経費だけで数千万円とか数億円が必要経費になります。製品の価格には、このようにたくさんの費用が加算されていることをまず知っておきましょう。

もちろんそれらの費用は適正に使われているもので、消費者にも丁寧な接客やサービスなどで還元されています。費用がかさんだ医療用ウィッグは損だということではありませんが、1つの考え方として、「産直=安くて新鮮、顔の見える安心感」と同じようにとらえてみるのもいいと思います。

医療用ウィッグも、メーカーの規模や知名度だけがすべてというものではありません。先ほど“店舗運営費・維持費”と書きましたが、通販であれば店舗の維持費などはかかっていないため、良質でもより安い価格で製品が販売されているはずです。