原価率50%の医療用ウィッグはないの?
世の中にある商品とか製品といわれるモノの値段は、原価が3分の1、販売管理費が3分の1、利益が3分の1というように、ザックリ3分の1ずつで相場が決まっています。
販売価格が3万円の医療用ウィッグでいえば、ウィッグの髪の毛やベース部分のネットやシリコンなどの原材料費が1万円、従業員の給料、お店の家賃、電気代、運送費などがあわせて1万円、利益が1万円で、最終的に3万円の医療用ウィッグとなります。これがいままでの相場でした。
これ以上に原価が高いと販売管理費や利益が圧迫されると考えられてきました。つまり、原価に2万円をかけてしまったら、販売管理費は5千円、利益は5千円に留まってしまうというワケです。
ところが最近では原価を50%(売値の半分)にしても利益が出るとか、売値の半分まで原価をかけたほうが儲かるという飲食チェーン店が出てきました。ステーキのお店、すし店などがそれです。
どういうことかというと、原材料費にお金を割くということは質の良い肉や魚を使うので、それまでよりもお客さんが増えて客単価もあがる。
ワインやプリンなどのサイドメニューも比例して売れるので、効率よく売上げが伸ばせるというのが理由です。その効果は従来の1.5倍に達するといわれています。
お客さんは高品質のモノやサービスに敏感で、そうであれば多少の出費は惜しまないという傾向にあることがはっきりしています。
利幅が少なくても人気と出荷数が増えれば
実のところ、医療用ウィッグの原価が一般的な相場と同じように3分の1なのかどうかは不明です。他の業界のモノと比較しても、“不透明で分かりづらい”のがウィッグの原価と販売価格の関係です。
どう見てもそんなに高くはないはずのウィッグが10万円近くしたり、高いから高機能・高品質と思っていたら、1年ももたずにダメになってしまう製品もあります。
これは原価をケチって安物を仕入れ、職人さんの工賃を下げて手抜きをさせた結果としか思えません。先にお話ししたような、「原価率を50%にあげて、多くのユーザーから支持を受け、利幅よりも人気と出荷数の増加で売上げを伸ばす方法」はとれないものでしょうか。
医療用ウィッグとはいえ、たまには気分を変えて他社の製品を使ってみたい!けれどもようやく見つけた「リーズナブルで高機能・高品質な製品」があれば、気分転換や冒険を楽しみたくても、怖くてそれができません。
私が唯一、満足に近い使い心地を実感しているのは、「アンベリールのシルフィ」という医療用ウィッグです。
たまには他社に乗り換えてみたいと思うのですが、後悔するのがイヤで、シルフィばかりを使いつづけています。原価率50%の高品質なウィッグを是非!