ステマとは？医療用ウィッグとの関係はどこに？

ステマというのはステルスマーケティングを略してそう呼ばれている3文字の略称。ステルスマーケティングとは何かというと、消費者・利用者にはわからないように市場調査してデータを集めること。そしてその集めたデータを使って、消費者がそうだと思い込むように操作すること。

もちろん、操作などせずにデータとして蓄積し、必要なときに必要なデータを分類して、社会的ないいことに役立てることもあります。たとえばビッグデータなどと言われていますが、消費がアンケートなどにいちいち答えなくても、いまどきはコンビニで買物をしただけで顧客データが集積されています。

ビッグデータもステマの一種です。医療用ウィッグに近いところで言うと、みなさんがどれくらいの価格で医療用ウィッグを買ったか、どれくらいの価格のウィッグが“高品質なウィッグだ”と思っているかなど、みなさんの知らないところで、データが集められ、それがある目的のために活用されています。

“ある目的”にはいろいろあります。データの活用次第です。悪意的に活用すれば、「高い価格のウィッグが高級だと思い込んでいる女性が多いなら、そのように思い込ませておこう」という方向性をもって、データを故意に悪用することもできます。もちろんその逆のメッセージを発信しつづけることもできます。

ウィッグに対する思い込み、これからはソレが危険

私たちは、昔から「高額な医療用ウィッグは質が良い」、「高い価格ではあるけれど高いウィッグには高いなりの理由がある」と思ってきませんでしたか。その思い込みはステマという手法が取り入れられるずっと前からなので、ステマによる価格操作だとは言えません。しかし宣伝による思い込みではあります。

コスパ意識がすすみ、ウィッグメーカーもその意識に応えようと一生懸命に励み、しかも店舗販売、通販、訪問販売など入手のためのチャネルも多様化した現代です。下調べもせずに、単なる思い込みだけで購入するかしないかを決めてしまうのはどうでしょう。ウィッグの世界はいま、価格変動が起き常識さえも覆っています。

医療用ウィッグへの思い込みをリセットしよう！

  • ステマで簡単に価格操作されてしまう時代に突入。思い込みで医療用ウィッグを購入してしまうのではなく、下調べが何より大事。
  • 「高い価格は良い製品だから」などと思い込んでいたら、価格操作の時代に飲み込まれてしまう可能性がある。
  • ウィッグ業界はいま、年金生活者でも買えるウィッグをモットーに、これまでの常識的な価格の半額で売るメーカーも出現している。
  • 通販の医療用ウィッグは信用できない、高い、押しつけられるというのも単なる思い込み。無店舗経営の強みで、“安くて高品質”が常識。
  • 時代の変化にあわせて、自分のこれまでの常識や思い込みをリセットすべき。1年ほどが使用期間のウィッグに高額出費するのは無駄かも。

ステルスマーケティング自体は悪いことではありませんが、問題はそれをどう使うか、活用の仕方に社会的な注目が集まっています。氏名や住所のないデータなら個人情報流出の恐れはないと言っても、先にお話ししたように、「高い医療用ウィッグ＝高級品と思い込まされてしまうような使われ方」は、許されるものではありません。